このような症状はありませんか?

なんとなく元気がない
何となく活動時間が短くなった
何となく寝る時間が長くなった
睡眠から目覚めた直後に腰がフラフラする
ボーとしていることが目立つ
フードの食べ残しが多くなった
時々涎を出してボーとしている
フードを食べると元気になる

フェレットのインスリノーマとは

インスリノーマとは、腫瘍からインスリンというホルモンが過剰に分泌される膵神経内分泌腫瘍のことを言います。様々な低血糖症状を引き起こします。
人での発生率は0,002%と極めてまれな疾患であり、犬や猫においても非常にまれな疾患ですが、フェレットにおいては日常診療において極めて多く遭遇する疾患です。
臨床症状は慢性的な低血糖による脳の機能障害によるものと、急激な血糖値の低下が発生した際に見られ自律神経の過剰興奮による症状(アドレナリン作動性の症状と呼びます)
があります。前者はぼんやりしたり、傾眠、嗜眠、運動失調、発作、昏睡などが発生します。
後者では交換神経の緊張により皮膚の発赤、呼吸促迫、頻脈、低体温、振戦(体のふるえ)、痙攣などの症状が発生します。

くらた動物病院のインスリノーマの治療

①飼い主様から症状を詳しく伺います。

同時に体重、体温、聴診、触診などの身体一般検査を実施します。

②血液検査

低血糖状態にあることが疑われ、尚且つ緊急の治療の必要は無いと判断された場合には、速やかに血液検査を実施します。
血糖値が70mg/dl未満の場合には低血糖との診断となり、フェレットの場合にはほぼ 例外なくその原因はインスリノーマの発生にあると診断されます。

③治療提案

治療は原則的に内科的治療を採用します。
腫瘍の外科的摘出に関しては治療効果が不十分であるため採用しておりません。原因である腫瘍を除去できないため、治療は低血糖症状を投薬により緩和し、生活の質を良好に長期的に維持することが目的となります。
使用薬剤の第一選択は副腎皮質ホルモン製剤であるプレドニゾロンを使用します。低血糖の程度に応じて投薬量と投薬回数を調節します。第二選択として人のインスリノーマの治療に用いるジアゾキシドという薬剤を使用する場合もあります。
一般的にはプレドニゾロンの内服を1mg/kgの薬用量で一日2回投与から開始します。
開始後1~2週間後に通院をしていただき、症状の改善と生活の質の向上があるかどうかをお伺いし、さらに血液検査によって投薬量が適正かどうかを判定します。
適正であればその後は一か月に一回程度の通院を行い、その都度ご自宅での様子をお伺いし、血液検査によって血糖値が適正に維持されているかどうかを確認します。
インスリノーマの治療において、血糖値が適正に維持されるかどうかは重要ですが、それ以上に重要であると考えられるのが生活の質の向上と安定であると考えます。
実際に、検査の結果は血糖値が40mg/dlや50mg/dlでも毎日食欲があり安定して暮らす事が出来ていれば、その投薬量は適正であると判断できます。一方で、検査結果は60~70mg/dlを示していても、生活が安定せず朝方や投薬直前などに元気が低下したりフラフラするなどの諸症状が発症する場合には、その投薬量は不十分であると判断します。
私は飼い主様には『見た目8割、検査結果2割で病状を評価します。』とお伝えしています。

 

④治療は原則的に内科的治療を採用します。

腫瘍の外科的摘出に関しては治療効果が不十分であるため採用しておりません。原因である腫瘍を除去できないため、治療は低血糖症状を投薬により緩和し、生活の質を良好に長期的に維持することが目的となります。
使用薬剤の第一選択は副腎皮質ホルモン製剤であるプレドニゾロンを使用します。低血糖の程度に応じて投薬量と投薬回数を調節します。第二選択として人のインスリノーマの治療に用いるジアゾキシドという薬剤を使用する場合もあります。
一般的にはプレドニゾロンの内服を1mg/kgの薬用量で一日2回投与から開始します。
開始後1~2週間後に通院をしていただき、症状の改善と生活の質の向上があるかどうかをお伺いし、さらに血液検査によって投薬量が適正かどうかを判定します。
適正であればその後は一か月に一回程度の通院を行い、その都度ご自宅での様子をお伺いし、血液検査によって血糖値が適正に維持されているかどうかを確認します。
インスリノーマの治療において、血糖値が適正に維持されるかどうかは重要ですが、それ以上に重要であると考えられるのが生活の質の向上と安定であると考えます。
実際に、検査の結果は血糖値が40mg/dlや50mg/dlでも毎日食欲があり安定して暮らす事が出来ていれば、その投薬量は適正であると判断できます。一方で、検査結果は60~70mg/dlを示していても、生活が安定せず朝方や投薬直前などに元気が低下したりフラフラするなどの諸症状が発症する場合には、その投薬量は不十分であると判断します。
私は飼い主様には『見た目8割、検査結果2割で病状を評価します。』とお伝えしています。